投稿日:2008-11-16 Sun
市民グループ「東村山市議会を考える市民の会」が出した2つの請願は、2008年8月19日の議会運営委員会でどちらも不採択となった。今回は不採択となった2件のうち、東村山市議会・議会運営委員会による三重県伊賀市視察結果の『市民報告会』開催を求める請願の審査内容を紹介する――。
○田中富造委員 北海道の栗山町議会、それから三重県伊賀市議会に、私たち議会運営委員会として視察をしてきたわけです。これは、市民の方からも請願が出されるくらい、大変関心を持たれていることなんですね。議会改革という、今までになく前向きの視察をしたということで、どのような内容なのかなということを皆さん注目しているんだと思うんですね。そういうことで、私は、すぐ議会報告会を行うことは当然のことだと申し上げたわけですけれども、前回ではなかなか意見の一致が見られなくて、その後、先ほどの請願第3号と同じように、どのように各会派で議論されたのか、ここで各委員からその内容を報告というんでしょうか、していただければと思います。
前回は、議会運営委員会だけではなくて、ほかの委員会にも報告会ということが波及するのではないかということで、慎重に対応したいとか、いろいろ意見があったんですけれども、それは承知していますけれども、どういう議論があったのか、まずお聞きしたいと思います。
○鈴木忠文委員長 田中委員のところの議論がどうだったのか、先に言ったほうがいいではないですか、我が会派はということで。
○田中委員 我が会派は、6月23日に申し上げたとおり、即刻採択すべきという形でずっと動いてきたというか、それで、実は私たちも独自に、伊賀市議会の議会基本条例の報告会は行いました。それを主題としたものではなくて、市政報告会という形で、明るい会の主催ですけれども、伊賀市議会の視察が非常に注目されていまして、共産党市議団としてどのように把握して、東村山市議会をどのように進めていきたいのかということも、市民の方から質問もありましたので、そのところは率直に報告したわけです。そういう経過から見ましても、即刻採択すべきという立場は変わっておりません。
○鈴木委員長 今、田中委員からの提案もありましたけれども、各会派でどのような意見があったのか、発言できる方はおられますか。島田委員。
○島田久仁委員 我が会派でも、議運で栗山町、また伊賀、甲賀と、議会改革について視察をしたということは、共産党さんも参加されまして、全員が視察できたということを大変高く評価しておりまして、内容的にも、本当に参考になる視察だったと考えております。
前回も申し上げたんですが、特別、議会運営委員会の視察だけ報告会を今回やるということが、ほかの常任委員会等にも求められる可能性もあるので、それを否定するものではないんですが、そうなると、もう少し慎重に考えながらするべきだと思いますし、また、視察の報告書も、我が市ではインターネットでとれるように公開されておりますし、それはほかの市では余りないのではないかと思います。
そういったことから、我が会派としては、議会運営委員会による三重県伊賀市視察結果の市民報告会開催ということは、もう少し慎重でもいいのではないかという意見でございます。
○鈴木委員長 ほかに質疑、意見ございませんか。島崎委員。
○島崎よう子委員 この請願は、栗山町に続いて、伊賀市の議会基本条例に基づいての視察報告会をしてくださいということですが、基本的に私は、議会報告会をぜひ実施したいなと考えております。
それというのも、議会でさまざまな議論をして、一定の方向に市長提案の議案に対しても結論を出しているわけですけれども、市議会だよりというあの小さいスペースではなかなか見えにくいですし、先ほど田中委員のほうからもありましたが、それぞれの会派、政党なりが市政報告会をしたときには、そちらの立場からだけの報告会になる。それは決して悪いことではなくて、当然だとは思いますけれども、では東村山市議会としてどうなのかということを市民にきっちりとお知らせしていく義務があるだろうと私は考えるんです。
そういう立場を持っているんですけれど、先ほど島田委員のほうから、他の委員会へ波及されることも考えられるから慎重にするべきという、公明党市議団のほうでは話し合いましたという御報告もあったんですが、では、この請願そのものとはちょっとずれるかもわかりませんが、議会報告会についてはどのように考えているのか、お聞かせ願えればと思います。
○鈴木委員長 田中委員のところは、そういう議論はありませんでしたか。
○田中委員 我が党の場合は、議会運営委員会の今回に限っての議会報告会ではなくて、栗山町や伊賀市議会でやっています出前報告会ですか、ああいう形は、本当に地域・市民の中に溶け込んだ開かれた議会という感じがするんです。ですから、当然、そういう方向に進めていくべきだ、これが議会改革だという議論は、私たち共産党の会派の中では行っていました。
それで、議会基本条例を制定する過程では、当然、出前報告会なり委員会の報告会なりは、条文に盛り込むべきだ、盛り込む必要性があるということは、感じて議論しておりました。
ですから、先ほど島崎委員も言われたけれども、島田委員が、ほかの委員会に波及するということを言われましたけれども、むしろこれは心配する問題ではなくて、むしろそれが、議会運営委員会が端緒を開いて、ほかの委員会、それから議会全体にも、市民に報告するということについては、市民から選挙されて代表として活動する以上は、当然、そういう方向も、議論の方向として見定めていかなければならないのかなと思うんです。ですから、島田委員が言われたことは、今後の苦慮することではなくて、むしろ歓迎すべきことではないかと思うんです。
○鈴木委員長 ほかにございませんか。島田委員。
○島田委員 前回も申し上げたんですけれども、私が心配することが、否定的な意味で心配しているというよりも、どうせ議会報告とか報告をやるんだったら、もっときちんと整理をして、準備をきちんとして、そういう流れをつくるべきなのではないかということもバックにあって、そのようなことを申し上げたんです。だから、議会改革の流れの中できちっと、もっと整理をして、そういうものが出てきたら、そのときには、やればいいのではないかという考えです。
それともう一つ、行政視察というのは、私たちの仕事の中に反映させるべきもの、議会活動、議員の質問等のために勉強に行くわけですので、そのたびにもしそれを報告するとなると、それはまたいろいろ難しいかな。報告会が開かれるとなると、ということも含めています。
議会報告というのは、議会で私たちが議論したり、議会の意思がこのように決まりましたというのを、その過程とか結論を報告しますけれども、視察というのは、勉強しに行って、他市のことですよね。これからそれを議会の中で反映させていくわけですけれども、その中で報告するのはあれですけれども、行ったことをそのまま報告だけというのを慣例化させてしまっては、かえって煩雑になるのかなという思いもあります。
○田中委員 今、島田委員が言われましたけれども、方向としては、議会改革の中で、一環としてそういうルール化というのか、整理された中では、報告会ということも考えていいと、これも議会基本条例の中身だと思うんです。
ただ、私は、当然、この請願の中身は、議会基本条例を制定する過程の視察を報告してくれということですから、前段になると思うんですけれども、市民の皆さんは、我々が視察に行っていることについては、インターネットで、こういう視察をしてきました、写真つきで見られますけれども、直接お話しさせていただくという形になれば、親近感もあるし、詳しく聞けるということがあるから、そういう意味では、議会運営委員会が視察したことに対しての報告会、これは当然やるべきではないかと思うし、それから、そのほかの委員会が視察したことについて報告する、それは、こういうテーマについて、今、東村山市政の中でこういう問題点があって、そういう立場からこういう視察をしました、そして先進市のどこそこに行きましたということを、こういう目的で行きましたという中での報告ですから、それは当然、報告できればベターな話ではないかと思うんです。だから、議会運営委員会が先行してどうのこうのではなくて、できれば全体的にそういう流れにしていったらいいのかなと私は思います。
○鈴木委員長 ほかに質疑、意見ございませんか。木内委員。
○木内徹委員 私ども民主・生活者ネットでも、この請願については議論をいたしました。それで、残念なことに2対1に分かれまして、生活者ネットのほうは、議会報告会を開いたほうがいいのではないか、せっかく市民の要望が出て、請願という形で出されているんだから、積極的にこれからは開かれた議会という形で、市民報告会をやるべきではないかという意見がありました。
それから、これは主に私の意見、そしてまた、ほかの民主党の1人の意見なんですけれども、今現在、私たちは議会運営委員会の中で、これまでの議論すべきことを、インターネット中継だとか、時間制限だとか、資料の請求だとか、いろいろな課題を持っているわけですよ。その中で、今、1つ1つ解決をして、1歩でも2歩でも前進していかなくてはいけないときに、いきなり伊賀市に行ったから市政報告会を開けというのでは、私はちょっと拙速だという気がします。
というのは、議会運営委員会で、今、議会改革のことを1つ1つやっていると同時に、私たちは、議会基本条例そのものも視野に入れて議論しつつあるんですよ。そういうことからして、私たちは基本的には、今、拙速に、議運だけが突出して視察報告会をやるのではなくて、まず、喫緊の課題である、今持っている課題も含めて、議会基本条例の制定を急ぐべきではないかと話したところであります。
その意味で、今回の請願については、きょう結論を出すということですので、会派としての討論はいたしますけれども、そのように意見が分かれたところであります。
○鈴木委員長 ほかに質疑、意見ございませんか。清沢委員。
○清沢謙治委員 この請願については、もう議論するまでもなく即刻採択すべきだという立場なんですけれども、そもそも、議会基本条例ができるのを待たなければ市民報告会はできないというものではありませんし、我々がそもそも何を視察に行ったかということを立ち戻って考える必要があると思います。栗山町にしろ、伊賀市にしろ、議会改革ということで、議会報告会すばらしいね、ということで、我々はそういう評価をして、報告書にもそのように書いたわけです。つまり、市民との対話を徹底的に行っていこうではないかという市を視察して、それをすばらしいと言って帰ってきたのに、いざ戻ってきてみると、市民の皆さんから市民報告会を開いてほしいと求められて、これを拒否したのでは、何のために今回の視察に行ったかということが、そもそも問われてくると思うんです。
ですから、視察の結果を生かしたいということであれば、議会報告会というのは、他の委員会がどうこうにかかわらず、議会運営委員会がまず率先して開くというのが議会運営委員会のあるべき立場であるし、それが視察の結果を生かすことだと私は思います。
○鈴木委員長 ほかに質疑、意見ございませんか。島崎委員。
○島崎委員 個人的な意見なんですけれども、議会改革とか議会基本条例というのは、余りわかりやすいテーマでもないですよね。それにもかかわらず、報告会を開いてくれという市民からの要望があるというのは、大変ありがたいなと私は受けとめております。でありますけれども、先ほど島田委員や木内委員からの説明の、今後実施するに当たってはルールも必要なのではないですかというお話もありました。
栗山町と伊賀市に行ったときに、特に栗山町では、今まで実施してきたことを議会基本条例の形にしてきましたというお話がありましたので、ここはいいチャンスのような気もするんですね。視察という、割と、しかも議会基本条例、伊賀市も栗山町でも、議運として行ってきたテーマは1つですから、とても明快です。それについて、政策的な話というよりも、見てきたこと、感じたことを報告するということですから、実験的取り組みと言ったら失礼かもわかりませんけれども、すごくかっこうの材料のようにも受けとめられます。
そして、そのことを実施して、今後の議会報告会をつくっていく参考になるいい機会のように私は受けとめております。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
以上で質疑が終了し、討論が行われた。討論に立ったのは、公明党の伊藤真一委員、共産党の田中委員、民主・生活者ネットワークの木内委員の3人。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
○伊藤真一委員 公明党を代表し、20請願第4号について、不採択の立場を明らかにして討論に参加いたします。
その理由の第1番として、この視察は、当委員会が議会改革そのものの推進の一環として、他市の事例を研究・調査することを目的としたものであり、市民への報告を目的として行われたものではないことです。
議員の派遣、つまり行政視察については、地方自治法第100条第12項に、調査、出頭証言及び記録の提出請求等のために行われるものであることとして定められています。条文では、「議会は、議案の審査又は当該普通地方公共団体の事務に関する調査のためその他議会において必要があると認めるときは、会議規則の定めるところにより、議員を派遣することができる。」とあります。同法を根拠として、市議会会議規則第159条において議員の派遣についての手順が定められています。ただし、法的には、この視察はあくまで、委員会での審査に必要な調査として実施されたものでありますが、その内容については、市議会のホームページのほか、パソコンとは疎遠な方々にとっても、情報公開請求により文書での報告書を入手できるようになっています。
また、請願文では、議員の肉声による報告を希望されていますけれども、参加した委員に直接話を聞くこともできるわけですので、内容を非公開にしているわけではありません。
理由の第2番として、常任委員会や各会派でも、さまざまな視点から行政視察を行っており、議会運営委員会の今回の視察のみについて、請願者の求めるように、市民報告会を開催して報告した場合、当然に、多くの市民から、なぜ他の委員会等は市民報告会を開かないんだという疑問が上がることが考えられ、公平性を欠くことになってしまいかねません。将来的には、議会改革の一環として、請願者の言う市民報告会も検討される可能性があるかもしれませんけれども、中・長期的、総合的に判断すると、現時点においては十分に環境が整っていないと考えます。
以上の2点から、本請願については不採択とするものであります。
○田中委員 20請願第4号につきまして、日本共産党市議団を代表いたしまして、採択の立場から討論させていただきます。
この問題につきましては、今までの意見の中でも申し述べさせていただきましたけれども、この請願の中身、請願文の中にこのように書かれております。「今回、伊賀市議会へ現地視察に出向かれ、実体験学習された議員による肉声の行政視察報告は、市民が活字になった報告書を読むのとは大きな違いだと思われます。市議会だよりや市ホームページでの報告に限定せず、「視察報告会」の開催で、議員が市民に直接公開報告することによって、議会改革に市民が関心と理解を一層深めることにつながります。視察報告会は、市民の知る権利にこたえ、かつ、議会の説明責任を果たす機会とも位置づけられます」。このようになっておりますけれども、私もまさに同感であります。
視察の結果につきましては、先ほど伊藤委員が言われましたように、ホームページを見ればいいじゃないかとか、あるいは個々の議員に聞けばいいじゃないかと、それはいろいろな手段があると思うんです。ですけれども、市議会としての機関が責任を持って市民に対して、こういう報告の場を開くということは、まさに一歩前進、二歩前進だというふうに思います。
そして、このように公費を使って私たちは視察をしているわけですから、本来は当然、今回に限らず、各常任委員会の視察、あるいは特別委員会もそうかもしれませんけれども、視察報告をする義務があるのではないか。今、ルール化されておりませんけれども、そういう方向ではないかと思うんです。
その問題については、今後、議会基本条例を制定する過程の中でということもありますけれども、市民にとってぜひという内容につきましては、ルール化される前から率先運用すべきではないかと思います。既に、去年の10月でしたか、栗山町に視察に行ったのは。あれから1年近くたちますけれども、はっきり言って、議会運営委員会の中での議会基本条例の議論は始まっておりません。私も、伊賀市議会の視察報告書の中に、ぜひ議会基本条例の制定を目指してということを案文として入れるようにという提案を行いまして、それが組み入れられておりますけれども、そういう方向の中で、ぜひ市民報告会を行っていかなくてはいけないけれども、その前段で、市民の求める視察結果の市民報告会を開くべきだという立場でございます。
以上で、採択の理由を申し上げました。
○木内委員 今回の20請願第4号については、民主・生活者ネットワークは、残念ながら不採択とし、討論に参加をいたします。ただし、会派内では異なる意見もあったことを申し添えておきます。
請願文にありますように、議会改革を実現するためには、情報を可能な限り市民に提供し、情報の市民との共有を図っていくことが必要であります。すなわち、自治・公開・参加、今日の自治体が目指すべき基本理念と認識するところです。
今回の請願は、議運が視察した伊賀市への視察結果を市民報告会として開催を求めるものでありますが、議運では、議会改革について、議会基本条例の制定をも視野に入れて、議会のインターネット中継、これについては、たしか既に我々のこの議運で合意がなされていると思いますけれども、インターネット中継や時間制限等々の課題について、今、鋭意議論を進めているところです。
議運では、視察後の委員会において各委員が意見を述べるとともに、視察結果報告書についても、市のホームページを通して市民に報告している状況がございます。議運における私ども会派としましては、現在、議論している議会改革の個々の課題について1つ1つ解決しつつ、そしてまた、議会基本条例の制定こそ、次に優先されるべき課題であると認識しているところでございます。
その意味では、議会基本条例の制定に向けて努力していくことを表明し、討論といたします。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
まずルールをつくってから市民報告会という考え方は、わからないでもない。じゃあ、いつそのルールができるのか、いつを目途につくろうと考えているのか、何ら具体的な提示がないのが寂しい。渡部尚市長が「何とか任期中に自治基本条例をつくりたい」と語っているように、「任期中には」ぐらいは言えないモノだろうか?
市民報告会が実現するのは、果たしていつのことやら……。
△ PAGE UP


