好きになろうよ!東村山

    この街をもっと好きになって欲しいと願う中年オヤジの日記

    コミュニティバスについての稚拙な一般質問

     先日、何気なくツイッターを眺めていたら、地元・東村山市の人がこんなことをつぶやいていた。


    「シルバーパスを買っても使う機会が少ないからコミバスでも使えるようにしてほしい」ってなんだ?? だったら買わなきゃいいだけのこと。

    相も変わらずコミバス関連の質問はわけわかんないものばかり。



     これはおそらく、2015年2月26日から開かれる東村山市議会3月定例会の、一般質問に関することだろうと思い、私は「一般質問一覧表」を見てみた。
     コミュニティバスに関して一般質問しているのは、山口みよ議員と奥谷浩一議員の2人。
     ちなみに2人とも先月開催された地域公共交通会議の傍聴には来ていなかった。

     山口議員は「シルバーパスをコミュニティバスにも使えるように求める」、奥谷議員は「コミバスにシルバーパス・キャッシュバック制度創設について」というテーマで質問するようだ。どちらもシルバーパスを取り上げている。山口議員の通告書はこちら。


    山口みよ議員の一般質問通告書

     山口議員は質問に入る前振りとして、こう書いている。

    「東村山市内には、路線バスが少なく、シルバーパスを買っても利用する機会がすくないためコミュニティバスにもシルバーパスを使えるようにしてほしいという声が多く寄せられています」

    「せっかくシルバーパスを買ったのに無駄になってしまう」と読めるのだが、そもそも「シルバーパス」とは何だろうか? 高額なモノだろうか? 使い勝手の悪いモノだろうか? ここはまず「シルバーパス」がどんなものかを調べる必要があるだろう。


     インターネットで調べると、「東京都シルバーパスのご案内」というページが出てくる。
     これによると、都内に住む70歳以上の人が手にすることができるモノで、条件によって購入額が違うようだ。
     ちなみに平成26年度の場合は以下の通り。

    ・次の方は、費用1000円でパスを発行します。
    (1)本人の平成26年度区市町村民税が「非課税」の方
    (2)本人の平成25年(1月から12月まで)の合計所得金額が125万円以下の方

    ・本人の平成26年度区市町村民税が課税(上記(2)を除く)の方は、費用2万510円です。


      シルバーパスで乗れるのは都電・都バス・都営地下鉄のほか、「一般社団法人東京バス協会」に加盟するバス事業者の運行するバスに乗れることができる。年額1000円でこれだけの路線が乗れるのだ。2万510円だって年額だから格安だ。1000円なら月にどれでも1路線を1往復使うだけで元が取れる。
     年額といえど、2万510円は確かに負担感はあるかもしれない。しかし70歳を過ぎても働いている人にとっては、ありがたいシステムだろう。東村山市内では確かに使う機会は少なくても、市外に出れば使う機会はかなりある。持っていて損はないパスだ。
     さて、これで「シルバーパス」がどういうモノかわかったから、質問を見てみよう。


     山口議員の「シルバーパスをコミュニティバスにも使えるように求める」の、最初の質問は、「コミュニティバスにはシルバーパスが使えない理由を改めてお伺いします」
     もう、ガッカリだね。これくらい調べて欲しいな。答えはここに書いてある。


    「東京都シルバーパスで乗車できるバス路線等」


     この中に、この利用できない交通機関として、「自治体コミュニティバス」が挙げられているのだ。シルバーパスは東京都の事業。東京都が「利用できない」と定めている以上、仕方ないではないか。
     ちなみに昨年平成26年6月までは、もう1つシルバーパスを使えない理由があった。それは事業実施主体の問題だ。
     東京都シルバーパス事業の実施主体は、「一般社団法人東京バス協会」となっている。東村山市のコミュニティバスは昨年6月まで西武バスと銀河鉄道の2社で運行していたのだが、銀河鉄道は東京バス協会に加盟していない。これもシルバーバスを利用できない理由になっていた。

     とまあ、これぐらいのことはちょっとネットを使えば誰でもわかるし、地域公共交通会議の会議録を読んでもわかるハズ。どうしてこういう質問をするのか、理解に苦しむ。
     山口議員の質問その2。「シルバーパスを使った場合、都からの補助金はどのように計算されるのか伺います」
     これは市よりも都に聞いた方がいいんじゃないかな? いずれにしても、たぶん答えは「自治体コミュニティバスでは使えないので試算できない」となると思う。そこで初めて、「それでは現在の西武バスの路線で」という質問になる。ただ、これを聞いて補助金額を知ったところでどうするのだろう?
    「それくらいの負担なら都は出せるハズだから、コミバスにシルバーパスを使えるようにしなさい」とでも主張するのだろうか?
     負担できるできないは都の判断だし、市としては「自治体コミュニティバス」は利用できないとする都の考え方が改められない限り何もできない。これは意味のない質問だ。

     山口議員の質問その3。「シルバーパスを使った場合の運賃収入はどうなるのか試算を出してください。昨年6月からの運賃収入と比較して、100円・150円・180円それぞれの試算」
     これも、もし聞くなら事前に聞くべきだと思う。当日、その場で試算結果を答弁されて、何がわかるのだろうか?
      私はバカだから、1日くらい時間をかけて試算結果の検討をしないと質問できないなぁ。山口議員は頭がいいんだね。この結果をもとに、即座にどんな再質問をするのか、ちょっと楽しみだ。

     そして山口議員の質問その4。「値上げによって乗車率を25%も落ちたことをどのように考えるのかお伺いします」。これが最後の質問だ。
      この質問はいい質問だと思う。ただ、私が聞くなら「どの年齢層の人が乗らなくなったのか?」ということを聞くかな。まあ、それも地域公共交通会議の会議録や会議資料を読めばわかることだ。そして私なら、シルバーパスの導入には都の考え方の変更を必要とするから、導入そのものは諦めて、別の高齢者サービスを求める。
     例えばシルバーパスを持っているということは、都内に住む70歳以上の人であることだから、それを見せることによって運賃割引サービスをするとかね。山口議員は、おそらく地域公共交通会議の会議録も「コミュニティバスのガイドライン」も読んでないんだろうなぁ。まず前提が間違っているんだよね。
     東村山市のコミュニティバスは福祉バスじゃない。「コミュニティバスのガイドライン」の真っ先に書いてあるのだが、コミュニティバスの目的は、まちの賑わいを創出することだ。だから単純に「高齢者の足」と考えてはいけない。「高齢者も含む交通不便地域に住む市民の足」であり、この場合の「高齢者」とは「出歩きのできる元気な高齢者」だ。(ちなみに東京都もシルバーパスの発行を受けられる人を、「寝たきり等で経常的なバス利用が困難でない方」と規定している)
     もし利用者の大半が高齢者であり、すでにコミバスは「福祉バス」の意味合いを大きく持っているというのであれば、まず論じるべきは、コミュニティバスの目的の改善だろう。
     そうではなく、単に高齢者を対象にした割引サービスを導入させたいなら、まずコミバスの目的と意味を理解して、「こうすればまちが活気付く」と提案するべきだ。

     別に行政に擦り寄れと言っているワケではない。ただ、この質問では、単に「負担感の大きい高齢者VS行政」という対立構図を鮮明にさせるだけで、何の解決も前進もたらさないからいうのである。議員が本当に市民の代表であるなら、どうすれば市民の利益になるのか、少しでも実現させるべきだと私は思う。
     申し訳ないけど、山口議員の質問は勉強不足であり、稚拙と言わざるをえない。
     これは今年4月の選挙に向けて、「コミバスについて質問しましたよ」「私はコミバス問題に積極的に取り組んでいます」という、単なるポーズを見せるための質問としか、私には思えない。コミバス問題は、本当に市にとって大切な問題だから、こういう一般質問の“利用法”はやめて欲しいな。



     もう1人、奥谷議員の質問通告書はこちら。


    奥谷浩一議員の一般質問通告書


     山口議員の質問よりは建設的なのだが、いつもの奥谷議員らしさに欠けている。質問の1~3と5は地域公共交通会議の会議録や、「東京都シルバーパス条例」を見ればわかることだ。

     シルバーパスで80円キャッシュバックというのは、要するに運賃100円の時に利用していた70歳以上の高齢者を呼び戻そうという考え方。実はここが、奥谷議員らしくないところ。いつもの奥谷議員なら、さらにどうすれば運賃100円の時以上に70歳以上の高齢者のコミバス利用を増やせるかを提案するのだが。そしていつもなら他市の実用事例などを挙げるのが、奥谷議員だ。
     そう考えると、どうも今回の奥谷議員の質問、「やっつけ仕事」っぽく感じられてならない。一般質問は時間制限があるハズだから、事前に調べてわかることはできる限り避けた方がいいことは、わかっているハズだ。それなのにこの質問とは……どうも稚拙に思えて仕方がない。
     再質問に面白い提案を用意しているのかもしれないが、通告書を見る限りでは「らしくない」というのが私の印象。


     いずれにせよ、2人とも誰でも調べればわかる稚拙な質問をやめて、もっと深みを感じる質問をして欲しいな。








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    家族は妻と長男、長女。52歳。趣味は地元の食べ歩きと映画鑑賞。東村山市在住

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