好きになろうよ!東村山

    この街をもっと好きになって欲しいと願う中年オヤジの日記

    それでいいのか!淵の森

    「暑い」と言葉に出しても仕方ないくらい暑い中、私は前のカゴにカバンと長靴を入れ、「淵の森」に向かって自転車を走らせた。2007年8月16日午前9時30分から、「淵の森保全連絡協議会」の宮崎駿会長と、渡部尚市長のトップ会談が行われるからだ。
     私が現地に到着した時にはすでに、宮崎会長と渡部市長は柳瀬川に入り、問題となっている対岸の緑地を視察しながら話し合っていた。そして午前10時前ごろ、宮崎会長と渡部市長は「淵の森」に戻り、同協議会が用意したテーブルに着いて、マスコミや関心を持って集まった市民に対して会見を行った――。

    全部公有地化を改めて要望した宮崎会長(右)。その隣は渡部市長


    「水というのは、僕らが考えているより遥かに強い力を持っているんですよ」……宮崎会長は実際に川に入り、緑地を指し示しながら、市が提示した妥協案が緑を残すどころか、緑を失わせる結果となることを説明したという。
    「このまま丸ごと、この風景を残して欲しい。管理はやります」と話す宮崎会長に対し、渡部市長はこう答えた。

    「6月21日に公有地化すると話したが、不動産鑑定で出た額(6000万円)と不動産業者が提示した価格(1億3000万円)に差がありすぎる。いただいた寄付金を前提に話を進めているところ。何とか打開の道が見出せればと思っている」

     何とも歯切れの悪い答えだ。しかし、宮崎会長と一緒に視察した感想として、「残された緑の評価、認識を新たにした。私も全部取得したい気持ちは変わらない」と話した。本当にそう思っているのならうれしいのだが、その後の話を聞くと、どうも行政側の誠意が伝わって来ない。

     今後の動きとしては、まだ所有権を持つ地権者と交渉するのが一番ということで、「淵の森保全連絡協議会」が地権者と折衝。地権者の意向を確認するところまで交渉してもらう。そして地権者が「市に土地を売ってもいい」という段階になって行政側が交渉に入るという。

     この話の前に渡部市長はこう話している。

    「こういう事態になったことについて、事前の調査が甘いと言われればそれまでだが、私どもとしては協議会の方から『これくらいの額で買える』と言われて購入を決めた」

     見通しが甘かったのは行政側ではなく「淵の森保全連絡協議会」の方だと言わんばかりの発言だ。そして地権者との交渉を行政側でなく、同協議会にやらせる。私にはすべての責任を「淵の森保全連絡協議会」に押し付けようとしているように見えて仕方がない。

     私がこの話し合いの当事者だったらきっと「ふざけるなッ!」と机をひっくり返したことだろう。しかし、宮崎会長は「あの緑地をすべて残すことが最優先」と考え、全くブレない。行政側から要請された、地権者との交渉も快く引き受けた。だからこそ、

    「今日は成果のある会談だった」

    と笑顔で会見に臨んだのだ。宮崎会長の対岸緑地に対する思いの深さは次の言葉からもわかる。

    「まだ希望を捨てる段階ではないし、私は市とケンカする気もない。この緑が残ってくれればいい。そのためだったら全額出してもいい」

     横で聞いていた安田敏男事務局長が「会長、そんなこと言っちゃダメですよ」とさすがに制止していたが、集まったマスコミ、そして支援者は宮崎会長の思いの深さを感じ取ったと思う。
     だが、これに対して渡部市長は……。

    「個人で買ってもらって寄付してもらうのが一番なんですが……」

     それが本音なのかもしれないが、行政の長としてそれは言ってはならない言葉なのではないだろうか。どうも行政側からの、緑地買い取りに対する熱意も誠意も感じられない……そう思うのは、私だけだろうか?

    大勢のマスコミを前にして会見する宮崎会長と渡部市長


     交渉はこれからであり、結論が出るのは先になると思う。当初6000万円ぐらいで買えるのではと予想していた土地の値段も、今後どうなるかわからない。だからというワケではないが、「淵の森保全連絡協議会」では打ち切った募金を再開するという。

    「実は打ち切った今も募金が来ているんです。8月15日現在で2354万666円になってます。状況を知って『2度目の募金をしたい』という人もいるんですよ」と安田事務局長。

    「買えるかどうかわからないのに、募金なんてできるか」という人もいると思う。今回の経緯を見ると、そう思う人は多いだろう。それでも私は言いたい。宮崎会長をはじめとした「淵の森保全連絡協議会」の、対岸緑地を残したいという熱意を信じて欲しい、と。信じられる人はぜひ協力して欲しいと思う。



    【募金単位】 1口1000円(何口でもOK。寄付をすると宮崎監督の直筆サイン入りの感謝状兼領収証のハガキが届くという。ATMやネットから振り込んだ人で「ハガキが欲しい」という人は、事務局に住所と名前をお伝えください)

    【振込口座】 東京都民銀行秋津支店 普通0601496(手数料は自己負担でお願いします)

    【口座名義】 淵の森保全連絡協議会会計 栗原保男(読み方は「フチノモリホゼンレンラクキヨウギカイカイケイ クリハラ ヤスオ」)

    【募金管理】 淵の森保全連絡協議会(会長・宮崎駿)

    【問い合わせ先】 事務局長・安田敏男 
    住所:所沢市上安松476-1 
    TEL&FAX:04-2944-2633





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    こんにちは
    淵の森の件ですが市民として少し疑問がありますので教えてください

    今回の公有地化の問題ですが、あくまで行政がすべて対応すべきことでしょうか?確かに市民団体の寄付など行政の姿勢が問われるべきと思いますが、その前に民有地の開発という問題もありますよね?
    新聞によると市の評価額よりかなり割高で交渉されているようですが(当然開発業者や地主さんは公有地化によって得られなくなった利益分を求めるでしょうね)一部の地権者のために税が投入されるのはいかがでしょうか?市議会議員として薄井さんは不足分の1億円の予算には賛成の立場なのでしょうか?
    [ 2007/08/18 17:54 ] [ 編集 ]
    身近な環境保全
    東村山って、住んでいる限り、そんなに環境保全に一生懸命とは思えないです。買い物に行ってもエコバッグ使う人少ないし、時々外食してみてもマイ箸マイお絞り使っている人は少ないです。自然食品(健康食品じゃないです)を扱う店も少ないですよね。公園に行くとタバコや割れたビンも落ちてるし、生ゴミのバケツも5世帯集まらないと参加できない。食器の汚れが排水で流れないように手間をかけている人も少ないのではないでしょうか。
    だから、今回の環境保全云々は、正直、有名な方の運動だからだよねという印象はぬぐえません。


    もし、このお話が、長年地道な環境運動をしている市民の人達のやっていることなら税金投入も頷けますが・・・
    環境保全には賛成ですが、今回のことはなんとなく問題が多いように思ってしまいます。
    意地悪かもしれませんが、添付されている画像を見て「この中のどれくらいの人がバッグにマイ箸マイお絞りを入れているのかな」と思ってしまいました。
    [ 2007/08/23 23:58 ] [ 編集 ]
    身近な環境保全
    途中で送信してしまいました。
    東村山について意見を言うと、いつもウスグラーイ書き方になってしまい、申し訳ないです。
    ただ、何の問題にしても、足元で固めるべきことには着手していないように思えてならないです。難しいですね。
    薄井さんにお願いです。もしよかったら、身近で気軽に出来る環境保全についても一緒に宣伝してもらえないでしょうか。
    エコバッグ片手にパンを買う薄井さんが写真に載っていても素敵だと思います。
    [ 2007/08/24 00:42 ] [ 編集 ]
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    東村山市長と宮崎会長の「淵の森会談」?
     これは原則論である。氏は、寄付をしてくれた人達が、この原則をわかってくれていると信頼して発言している。それはすなわち、森は金で買えやしない、しかし金で買えないものを、我々は金で買うしかないという、苦い原則だ。
    [2007/08/17 09:37] 弱い文明
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    プロフィール

    usuimasayoshi

    Author:usuimasayoshi
    薄井政美

    家族は妻と長男、長女。52歳。趣味は地元の食べ歩きと映画鑑賞。東村山市在住

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